2人分の足になったヴォクシー

2人分の足になったヴォクシー
去年まで我が家は3台の車を所有していました。
父の車、母の車、私の車です。
それぞれ自分の車で仕事に出ていました。
それがある日突然、母が脳の病気になり、後遺症で車椅子をつかう身となりました。
もう一生、自分で運転をすることはないでしょう。
2人しか運転できないのに3台の車は必要ない。
1台売ろうということになりました。
当然、母の車を手放すつもりだったのですが、その話をすると母はパニックになりました。
まだ本復していないので、自分が歩けなくなったことも運転できないことも理解できないのです。
そこで私が自分の日産マーチを売りました。
可愛くて運転しやすく、なにより愛着があったのでとても辛かったです。
母の車がタイヤに寿命がきていたので、マーチを売ったお金で賄いました。
それから、母の車を車椅子ごと乗り込めるように改造しました。
トヨタのヴォクシーで、もとから福祉車両向きの車だったのです。
費用は父が出してくれました。
退院の日、私は改造したヴォクシーに乗って母を迎えにいきました。
母は「私の車がこんなに便利になって」と、とても驚き、喜んでいました。
今ではこの車は、母と私、2人分の足となって毎日活躍しています。